【剣盾S14 ダブル】エスバミロ+単エースパッチラゴン【最終748位】
こんにちは。たなべと申します。今回は、シーズン14(2021年1月)の構築記事を書いていこうと思います。主にパッチラゴンの良さを伝えること、構築を作る・修正する際の反省をすることを目的に書いていこうと思います。
構築の決定―エースパッチラゴンについて―
構築の軸を考える中で、環境に多いガラルファイヤーの対策を考えていました。特性ぎゃくじょうをもち、弱点保険を持つことも多いので、これまで一撃で落とせない場合はかいでんぱなどのデバフでごまかしていました。そんなガラルファイヤーをダイマックス込みでも一撃で落としたいと考え、パッチラゴンをエースにすることを考えました。ちなみに、火力補正アイテムを持たないはりきりの攻撃特化(性格補正あり)パッチラゴンのダイサンダー(元技:でんげきくちばし)はH4振りガラルファイヤーに101.2~119.2%入ります。
環境を考えると、電気・ドラゴンの複合タイプは他のダイマエースと比較して優秀だと感じました。ダイジェットが半減なので、エースバーンや原種サンダー、テッカグヤ、ボルトロスなどとの打ち合いに強く、4倍弱点が無く耐久もそこそこ(H:90 B:90 D:70)あるので不意の一撃で落ちにくいのも魅力です。
さらに、コータス・フシギバナ・ポリゴン2という晴れトリルの並びに対しても、ダイサンダーによる眠り無効、ダイアースによる特防上昇で有利に立てると思いました(最後の反省で後述しますが、実際にはそれほど有利ではありませんでした)
エースとしての魅力として、環境に多く、行動順が早くて火力も高いレジエレキの電気技やゴリランダーの草技に耐性があることもパッチラゴンの良い点でした。
何より、自分は火力の高いポケモンを通す構築が好きなので特性はりきりで火力の高いパッチラゴンは自分の好みに合っていました。
パッチラゴンをエースとする上で大きな障害が、相手の地面タイプといかくです。ガオガエンやランドロスの使用率が非常に高いため、これらの対策のために特性かちき・まけんきのポケモンを採用しようと考えました。
かちき・まけんきポケモンを構築に入れる経験があまりなかったため、他の構築記事を調べると「タスキエースバーン+ソクノのみミロカロス」の並びを使っている方の記事を読みました。
この構築記事の説明が詳細で分かりやすいため、ぜひ読んでいただきたいです(勝手に紹介して申し訳ありません)。
レジエレキを見ても初手に出しやすい(むしろ相手の並びによってはレジエレキに有利である)こともこの並びの良さだと思います。
ミロカロスは水技、氷技を使うことで相手のガオガエンやランドロス、ガブリアスなどの処理が早いため、パッチラゴンの障害を倒すという点で構築に噛み合っていると考え、この並びを採用しました。
その他のポケモンとして、汎用的に優秀ないかくガオガエン、パッチラゴンの苦手な地面技、ドラゴン技をこのゆびとまれで吸えるトゲキッス、おいかぜで強力なS操作ができるエルフーンを入れてパーティを完成させました。
パッチラゴンの通りの良さを信じた結果、ダイマ適正のあるポケモンがほぼパッチラゴンのみとなりました。自分は一匹のエースを通す構築を使うことが多いのですが、自分視点では優先して処理するポケモン、放置しても問題ないポケモンが分かりやすくて良いと感じています。もちろんプレイングの性格にも左右されることだと思いますが。
個体紹介
エースバーン@きあいのタスキ
特性:リベロ
努力値:A252 S252 B4(とびひざげりの反動を想定しHPは奇数)
性格:ようき(S↑ C↓)
実数値:155-168-96-×-95-188
エースバーンがタスキなのは強いのか?と半信半疑ではありましたが非常に強かったです。
技構成について、ダイマックスを切らないため、とびはねるは入りづらいことからかえんボール、とびひざげり、ふいうちはほぼ確定で良いと思います。参考にさせていただいた記事では4技目はダストシュートでしたが、命中不安が気になることと裏にパッチラゴンが控えることからカプ・レヒレへの打点はそれほど重要でないと考え、アイアンヘッドにしました。鋼タイプの耐性の優秀さ、砂嵐でもタスキが削れないことが良いポイントでした。エースバーンのダイマックスを警戒されることが多いので、エースバーンにダイジェットがくることが多いです。
参考記事ではタスキエースバーンの良さとして初手にねこだましが打たれづらいということが紹介されていましたが、ねこだましは実際はよく打たれたので、話が違うな?と思いながら対戦していました。やはり有名な並びを使うことは難しいです。
ダイマックス技でのS操作ができない型なので、エースバーンにダイマックスをきることはほとんどありませんでした。
ミロカロス@ソクノのみ
特性:かちき
努力値:H252 C252 B4
性格:ひかえめ(C↑ A↓)
実数値:202-×-100-167-145-101
技構成、持ち物が天才的に強かったです。通りの良い水技のだくりゅう、パッチラゴンの苦手なランドロスやガブリアスを処理する氷技のふぶきは(当てれば)とても強かったです。ひかりのかべはあまり採用率が高い技ではないですが、ミロカロスの耐久があれば1ターンは耐えることが多いので使う頻度はそこそこ多く、便利でした。特殊耐久を上げることで相手の特殊ポケモンのダイマックスターンを枯らすことがしやすくなります(相手が物理主体の場合はガオガエンのいかくで枯らすことが可能)。裏のパッチラゴンへの負担を減らすことができ、トリックルーム構築相手に打ってトリルターンを稼ぐこともできました。ミロカロスが落ちると裏に控える相手のいかくサイクルがやりやすくなってしまうため、場持ちを良くするまもるも必須だと感じました。じこさいせいが欲しいと思うことも多かったですが、削る技がなかったので上の4技で確定しました。構築によってはひかりのかべをじこさいせいにするのも一つの手かもしれません。
ダイマックスはほぼパッチラゴンに切りますが、相手のパーティを見て水タイプの処理が遅そうな場合や、ドサイドンなどがいてどうしてもパッチラゴンが通しづらい場合はダイマを切ることもありました。ゴリランダーやカミツルギなどの草タイプがいる場合は、相手のダイマックスを考えるとミロカロスでダイマックスは切りづらいですが、レジエレキなど電気タイプだけであればソクノで耐えるのでダイマックスを切りやすいです。かちきが発動したから切る・発動してないから切らないという動きではなく、相手の構築を見て切ることが重要だと思いました。
パッチラゴン@とつげきチョッキ
特性:はりきり
努力値:A252 S252 H4
性格:いじっぱり(A↑ C↓) (Sに補正をかけてもS+1で最速ドラパルトを抜けないためAに補正)
実数値:166-167-110-×-90-127
技構成は、タイプ一致メインウェポンのでんげきくちばしとドラゴンクロー、浮いていない鋼タイプへの打点となり、ダイアースで特殊耐久も上げられる10まんばりき、ダイジェットの媒体で、非ダイマ時に必中のつばめがえしで確定としました。ただ、パッチラゴンは素早さ1段階上昇でもレイスポスやドラパルトを抜けないので、威力が低い(つばめがえしベースでは威力110)ダイジェットはまもるでもいいかもしれません。実際にまもるがなく立ち回りが窮屈になってしまうこともありました。ただ、ウーラオスを削りつつウーラオスを抜くのに便利なので最終的に手放すことはありませんでした。
持ち物候補はとつげきチョッキ、いのちのたま、じゃくてんほけんでした。いのちのたまについては、基本選出のエースバーン・ミロカロス・ガオガエンで相手のダイマックスターンを枯らせることが多く、非ダイマポケモンを倒すのにいのちのたまは火力過剰だと考え、見送りました。パッチラゴンは耐久面も優秀なのに、たまダメージの蓄積によって耐久が下がることも気になりました。じゃくてんほけんは、ダイナックルを持たないパッチラゴンの火力を上げることができ、ガオガエンのいかくやミロカロスのひかりのかべで弱点のダメージも軽減できるため魅力的でした。必要な場面として、ミロカロスで上手くいかくポケモンを処理できずに、パッチラゴンにいかくを入れられる場合がありましたが、味方殴りの手段に乏しいこと、ミロカロスのひかりのかべは状況によっては貼らないことも多いことを考慮し、耐久面の安定を取ってとつげきチョッキを採用しました。
構築の中でほぼ単エースなこともあり、ほとんどの試合で選出し、ほぼパッチラゴンでダイマックスを切っていました。
ガオガエン@シュカのみ
特性:いかく
努力値:H252 A252 B4
性格:いじっぱり(A↑ C↓)
実数値:202-183-110-×-110-80
特性が強すぎる。ガオガエンの強さを今更書く気はありませんが、相手がかちきやまけんき以外のダイマックスエースの場合はほぼガオガエンでいかくを回してダイマックスターンを枯らしました。
持ち物のシュカのみは、サブウェポンとしてダイアースを持つ物理ポケモンが多かったため、耐えてすてぜりふでさらにデバフをかけ、またいかくを入れるというサイクルがしやすく良かったです。
技構成ですが、ゴリランダーなどへの打点となるフレアドライブ、いかくサイクルを回しやすいすてぜりふ、最後の詰めにも有用なねこだましはほぼ確定でしたが、悪技の通りが良いということはあまりなかったので、DDラリアットはおにびにして、いかくが効かないレジロックやメタグロスに打てるようにした方が良いと感じました。まもるでもいいかもしれません。
努力値は、今回ガオガエンを使うのが初めてで、与ダメージ・被ダメージの感覚が分からなかったために様子見としてHAぶっぱでした。振り返って、Aが過剰なように感じたのと特殊耐久がもっと欲しいと思う場面が多かったため、もっと耐久に寄せて振る方がいいと感じました。今後耐久の振り方を勉強していきたいと思います。
トゲキッス@リリバのみ
特性:きょううん
努力値:H252 B196 D60(調整意図が分かりません。すみません)
性格:ずぶとい(B↑ A↓)
実数値:192-×-154-140-143-100
一番しっくりこなかった枠。パッチラゴンの弱点の地面技、ドラゴン技を無効にするこのゆびとまれ要員で、弱いはずがないと思いましたが、パッチラゴンと並べることが難しいと感じました。
基本選出がエスバ+ミロであり、裏にパッチラゴンとトゲキッスが控えていても、表の2体の場持ちが良く、同時に落ちることはほぼないため、片方ずつしか出せません。そして、パッチラゴンにまもる、ダイウォールがないため、パッチラゴンが守りながら片方を引いてトゲキッスを出すというプレイングができなかったことが大きな要因でした。
また、それなら表選出にパッチラゴンとトゲキッスを置けばいいと思いましたが、その2体を並べると、ミロカロスがいないため、ほぼ確実に相手の裏からいかくポケモンが出てきて、パッチラゴンが通しづらくなります。電気・ドラゴンのタイプは優秀ですがいかくを受けながら初手ダイマを切って押し切れるほどのパワーはありません。また、いかくが無かったとしても、自身で火力が上げられないため、序盤では入れ替えによるタイプ相性での受けが成り立ちやすいため、この2体は初手に出しづらく、トゲキッスの選出率は低かったです。レジエレキに即処理されるのも難しいポイントでした。
さらに、このパーティは物理アタッカーが多いため、フェアリータイプのトゲキッスが相手のダイスチルを誘ってしまい、相手の防御が上がってしまうことも問題でした。一方、基本選出のエースバーン、ミロカロス、ガオガエン、パッチラゴンはいずれも鋼技が半減で、ダイスチルを受けづらいパーティになっている点が良いと感じていたため、トゲキッスの選出率はさらに低くなりました。
このことに気づいたのが最終日前日で、パーティをあまりいじりたくなかったため、納得のいかないまま終わってしまったのは心残りでした。
過去の耐久振り個体を流用した結果、耐久調整の意図が分からなくなっています。
エルフーン@だっしゅつボタン
特性:いたずらごころ
努力値:H252 S252 C4
性格:おくびょう(S↑ A↓)
実数値:167-×-105-98-95-184
基本選出で処理が難しいギガスドガス構築や、ダイジェット+横のポケモンの攻撃などのビートダウン構築に対処できる枠として採用しました。選出の場合はエースバーンと並べることが多いです。ツンデツンデなども対処します。また、相手のポリゴン2やサマヨールなどの耐久ポケモンの処理スピードが構築として遅いため、それらからしんかのきせきを取り上げる役割を持つこともありました。
パーティの一番上にいる理由は、エルフーン+エースバーンの並びを相手に意識させ、ガオガエンを初手で出させやすくするためです。(効果があったかは分かりません)
技については、全体技のマジカルシャイン、脱出ボタンおしつけだけでなく、じゃくてんほけんやしんかのきせきの取り上げにも使えるすりかえ、S操作のおいかぜはほぼ確定でしたが、あまえるはガオガエンのいかくと役割が被りすぎているため、まもるやちょうはつなどのほうが良いと記事を書きながら感じています。
選出パターン・立ち回り
基本選出
表+
裏+
この選出が非常に多いです。エースバーンの単体技+ミロカロスの全体技で削りを入れます。物理相手がダイマックスするようならガオガエンも含めてサイクルを回し、特殊ならミロカロスでひかりのかべを貼るルートもあります。かべもいかくもあるため、トリックルーム相手でもこの選出がしやすいです。
場が整ったらパッチラゴンを着地させダイマックスして、通していきます。前述したように、パッチラゴンが相手のダイマックスエースとの打ち合いにも強いため、エースバーンがすぐに落ちた場合はパッチラゴンで打ち合うこともあります。
選出パターン②
表+
裏+or
エルフーンの項目で紹介したように、エースバーン+ミロカロスの並びで不利になりそうな並びが見えた場合に選出します。この場合でもエースバーンにダイマックスを切ることはほとんどありません。
また、ミロカロスが相手のパーティに刺さっていて、ミロカロスのダイマックスも想定してミロカロスが初手で削れるのを嫌うときにもこの選出をします。
他の選出パターンもありますが、多いのが圧倒的に多いのが基本選出、次点で選出パターン②でした。
振り返り・反省点
ランクバトルで12連勝するなど、自分が使ってきた構築の中では一番使い勝手が良かったです。終盤になって相手の手持ちにパッチラゴンに有効打を持つポケモンがいなくなることも多く、パッチラゴンの通りの良さも感じることが多かったです。
反省としては、パーティとして、レジロックが非常に重く、終盤に多く当たってしまいながらも改善できなかったことが反省でした。また、当初有利と思われていたの並びですが、一般的にランドロスがパーティに一緒にいることが多く、フシギバナでミロカロスを手早く処理された後にランドロスのいかくを回されることが多かったです。ミロカロスを温存する立ち回りができていなかったことが反省でした。
また、やはり無理にパッチラゴンを通そうとした結果、不利になることもあったので、ダイマックスしやすいポケモンは2体いた方が柔軟に動きやすい時もあると感じました。
各ポケモンの項目で不満に感じる点がありながらも、それらを改善できなかったことも反省点でした。こうしてシーズンが終わって構築記事を書きながら気づくこともありますが、シーズン中でも積極的にパーティを修正できるようになりたいと感じました。